井波について

地図提供:小西不動産

600年の歴史を持つ、世界一の木彫りのまち

富山県の西部に広がる砺波平野の南端に位置し、八乙女山の山麓に抱かれる。井波、高瀬、南山見、山野の4地区で構成される。人口は約8000人、その内の200人以上が木彫刻をはじめとした職人であり、木彫刻のまちとして日本遺産にも登録されている。
南山見地区は、古くから八乙女山のからの谷川の水を利用した農地が広がり、庄川の氾濫地域と比べて安定した地区である。山野地区は、庄川左岸の用水で最も早く開発された用水の灌漑地域で、収穫が安定した地区である。高瀬地区は、高瀬神社が鎮座する、古くから荘園として開発された地区である。

まちづくりの経緯

2004(平成 16)年、8町村の合併により誕生した南砺市。福野、城端、福光、井波の4つの庁舎機能を、福光庁舎に統合することが2018(平成 30)年に決まり、2020(令和2)年7月に開庁した。これにより、旧井波庁舎は遊休資産となることから、まちづくり検討会議からの提言書の内容を基に、各地域づくり協議会や各種団体が一つになって、これからの井波地域のまちづくりについて話し合う組織「いなみまちプロ」が設置され、その検討の結果、旧井波庁舎を新たな地域活性化の拠点として活用する「クラフトユニバーシティ構想」が策定された。
この構想に基づき、昨年度、実現可能性調査が行われたが、現時点では改修しても民間事業による活用には課題があるという判断がされた。加えて、調査する過程で地域の課題が徐々に浮き彫りになったことから、先ずは井波地域全体が長期的に目指すまちの姿(ビジョン)について、住民自らが主体となって明確にすることが求められ、今年度から井波地域の長期ビジョン策定に取り組むことになった。